

広島がなんと初めての園監督。マスコミの方々も沢山いらっしゃいまして、監督に興味津々!質問も多くて大変盛り上がりました!
エンタテイメントな精神旺盛でしかも、案外なんでもしゃべってくださる監督のトークはとても面白かったです。
監督より映画をご覧の方へひと言…
「大人の女性に見て頂きたいです。あと、大人の男性にも。大人の恋愛を勉強してもっと深いお付き合いができると思いますよ。(笑)」
成熟した女性の映画『恋の罪』はサロンシネマで12/23(金・祝)より公開です!
東京ではすでに立ち見がでるくらいのヒット作となっております!
>>>園監督のトークはこちら
●はじめにひと言
広島を舞台にした深作欣二監督の映画の大ファンなので広島の街は初めて来た気がしないです。映画の記憶の中では何度も足を運んでいます。
こちらに来るあいだに広島弁を聞いていると文太さんを思い出しました。一番好きな俳優は菅原文太さん。『仁義なき戦い』が大好きです。
●実際の事件をモチーフにしている点について
あまりにも謎が多すぎる東電OL殺人事件。
職場や家庭において女性にしか感じない抑圧を、東電OL殺人事件の背景に感じました。
今の日本には子供や少女の映画は多いけれど、成熟した大人の映画がないから今回やってみたかったんです。
●3人の女性について
一見幸せでも満たされない『生』の実感がない、しかし、対男に対して空虚感を感じているわけではない、人間として『生きて』ゆこうとする人、いずみ(神楽坂恵)は、独立して生き生きとした存在に見えた美津子(富樫真)と出会い求道者として求めた。そして、堕ちてゆくように見えるけれど再スタートをする。これまで落ちようのないところまでいって再び歩き出す。実録に近い人物である美津子は、蓋を開けたら対男に対してトラブルがあった。観客に近い女性を一人入れようと思ったのが刑事役の(水野美紀)さん。彼女は対男に対して乾いている平凡な女性。
●シナリオについて
取材して台本を書き始めました。
取材したのは、お父さんとの関係を大人になってもやめられない女性。夜は風俗嬢で昼は普通の仕事の女性。主婦でAVやっている女性。ただの風俗(ただのっていうか 笑)そして、OLさん。
事件のでんでん(『冷たい熱帯魚』)も、富樫さんも僕らと変わらない人だと思います。
ヒロイックには描いていません。ものごとは小さなことから大きいことへいく。
誰もが100人とも変態で異常。じつはみんな異常だと思います。
●演技指導について
僕はコーチで、彼らは選手。毎日千本ノック。体で覚えさせます。それを何度もやります。
僕の現場は厳しいって言われていますが、よく現場が、リラックスできたとか聞きますが、お客を払う観客が楽しめないのに、自分らが楽しんでどうすんだ!?って思います。役者には監督の顔なんか、二度と見たくないくらい思われた方がいいです。スクリーンでどうしようもない芝居をさせる監督のほうがよっぽど接し方として冷たいと思います。結果的にいい芝居がスクリーンで見られたら観客はファンになります。そのほうが結果的にはやさしい接し方だと思います。
●映画の中で使われている音楽について
古い映画は映画音楽が良かったです。あの映画といえばテーマ曲が浮かぶような…。昔の映画が大好きなのでどこか記憶に残る音楽を使いたいです。今、そんな音楽を作れる人があまりいないので既存のマッチした曲を使っています。
ギリシャに行って紀元前の遺跡をみているときに、そこに昔の風景がみえてきて、東電OL事件はじつは昔から女性が抱えている神話なんじゃないかと思った。古楽器を使った古い音楽が意外と円山町に似合います。
『奇妙なサーカス』という作品では全部自分で作曲をしました。『恋の罪』でもところどころ自分で作った曲を使っています。もともと音楽をやりたかった時代もありました。
●現場で奇跡がおこる!
台本ではたったの1行だった鏡の前のシーン。自然と現場に入ってああいう演技が生まれた。シナリオではできない。現場もビックリしました。
『ヒミズ』のあのラストもじつは決まっていなかったんです。台本ではなかなか生まれない。
●今後の作品について
日本映画はどうも実録ものが少ない。世界で大ヒットしている『ソーシャル・ネットワーク』も『英国王のスピーチ』もそうなのに。土足で入るとか、他人を傷つけるとか、センシティブに思って日本の人はタッチしないのだと思います。
今後も実録ものをやると思います。じつは実録もの好きじゃないと思っていたのに大好きなのかもしれない。(笑)今、原発が気になります。
震災のことも『ヒミズ』では、メッセージとしてではなく社会背景として取り込まないとダメだなと思ってそういう背景にしました。
危険だよっていうもう一人の自分のささやき。安泰ではなく危険な道を選んでいます。
やっぱり映画は映画館で見せるべきだと思っています。